在宅医療診療事例
訪問診療の導入事例|認知症による昼夜逆転と興奮が落ち着き、デイサービス再開へ
はじめに
「夜になると興奮して眠れない」「頻回のトイレで何度も呼ばれて介護が限界」——認知症のあるご家族を在宅で支える際、よく耳にするお悩みです。今回は、訪問診療の導入と内服調整で夜間の落ち着きを取り戻し、デイサービスの利用再開につながった一例をご紹介します。
事例の概要
- 主訴:認知症に伴う昼夜逆転・夜間の興奮、頻尿による頻回の呼び出し
- 背景:デイサービスは強く拒否。ご家族(配偶者)の介護負担が大きい
- 当院依頼の理由:薬の見直しと在宅でのきめ細かな対応を希望
当院が行ったこと(訪問診療での介入)
- 薬の見直し(減薬・切り替え)
- 認知症薬のうち、易怒性や不眠が出やすい可能性のある薬剤を中止。
- メマンチンへ切り替え、過度な興奮・不眠の軽減を狙いました。
- 頻尿・尿意に対する内服調整
- 夜間の排尿で何度も起きる負担を減らす目的で、生活リズムに合わせて薬剤を調整。
- 睡眠薬の再検討
- 認知機能の悪化やせん妄を起こしにくい種類へ変更。夜間の落ち着きと睡眠の質の向上を目指しました。
- 継続的フォロー
- 状態変化をこまめに確認し、少量ずつ調整。ご家族とも連携して生活サイクルを整えました。
結果(導入後の変化)
- 夜間の興奮が落ち着き、眠れる時間が増加
- デイサービスでの入浴に参加できるまでに回復
- ご家族の夜間負担が大幅に軽減
認知症は「完治」を目指す病気ではなく、困っている症状を的確にコントロールすることがとても大切です。かゆみ・痛み・排尿トラブルなどの不快な症状があると、認知症症状は悪化しやすくなります。不快症状の徹底したコントロールと副作用に配慮した内服調整が、在宅生活の安定につながります。
在宅で認知症ケアを安定させるポイント
- 薬の副作用・相互作用を定期チェック:少量から始めて丁寧に調整
- 睡眠と排泄のマネジメント:夜間の覚醒要因を減らし、昼間の活動を確保
- 不快症状の早期コントロール:痛み・かゆみ・便秘・頻尿を放置しない
- 家族の「できる・続けられる」に合わせる:無理のないケア計画づくり
たいようさんさん在宅クリニックの強み
- 在宅でもできる範囲の最大化:丁寧な薬の見直しと小刻みな再評価
- 生活目標に沿った調整: “夜は眠りたい”“デイに通いたい”といったご本人・ご家族の希望を治療計画に反映
- 多職種連携:ケアマネ・デイサービス等と情報共有し、生活の流れを整える支援
訪問診療導入の流れ
- ご相談(お電話・お問い合わせフォーム)
- 制度・費用のご説明と初回訪問の段取り
- 初回訪問・評価(生活・内服・困りごとの整理)
- 治療計画・内服調整の開始 → 定期訪問でこまめに見直し
夜の不眠・興奮、頻回のトイレ、デイサービスの拒否などでお困りでしたら、まずはご相談ください。在宅でできる対処をいっしょに組み立てます。
さいごに(医療上の注意)
本記事は在宅医療の一例で、効果や治療内容はお一人おひとりの状態で異なります。具体的な治療は医師の診察のうえで決定します。気になる症状がある方は、無理をせず早めにご相談ください。
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たいようさんさん在宅クリニック
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