過去の導入事例
- 転倒・骨折
- 認知症
- がん末期
- 神経難病
- 小児・先天疾患
CASE 01
転倒・骨折
自宅で転倒され足を骨折し、通院困難となった方
- お申込み当時の状況
- 月に一度の頻度で病院に通院していた80代の女性Aさんは自宅内で転倒し、右大腿骨頚部を骨折してしまったことをきっかけに通院が困難となったため、担当のケアマネージャーから当クリニックへ在宅診療の相談が寄せられました。
- お困りごと
- 通院に際して、これまではご家族が早朝から用意を整え同行されていました。複数の診療科を巡るため、待ち時間も長く、朝から受診してもほぼ一日がかりの対応となるため、ご本人や同行するご家族にとって大きな負担となっていました。さらに骨折したことでますます通院が困難となり、どうしていいか悩んでおられました。
- 訪問診療に切り替えた結果
- 骨折を機に訪問診療に切り替えたことで、通院準備や病院での長時間の待ち時間や移動の必要がなくなり、ご本人及びご家族の身体的・精神的な負担が大幅に軽減されました。また、外来通院では些細なことを気軽に相談するのが難しかったが、訪問診療では自宅で気軽に相談ができるためとても便利になった、とご意見をいただいております。
- 当院からのコメント
- 当院が訪問することで、ご家族様のご負担軽減につながり、患者さんの精神的な負い目も少なくなったようで、とても嬉しく思っています。
気持ちが楽になられた患者さんは表情も明るくなり、お怪我も順調に回復しておられます。
CASE 02
認知症
認知症の進行により通院や薬の管理が困難になった方
- お申込み当時の状況
- 長年の糖尿病があり、自宅近くのクリニックの外来に通院されていましたが、認知症の進行で通院が困難になり、薬も途中で中断していました。離れた所に住むご親族が時々様子を見に行かれていましたが、コロナ禍でなかなか行く事ができなくなってしまいました。
その後、久々に様子を見に行ったところ、部屋の中はごみが散乱し、ご本人は入浴もされておらず、また古い薬の袋がごみの下から出てきたことから薬もしばらく服用していないことが判明しました。 - お困りごと
- 認知症のため、自ら決まった行動をとることが出来ず、薬の服用、通院、日常生活など、あらゆる面でケアが必要であるにも関わらず、ご親族が近くに住んでいないためこまめなケアができずお困りでした。
- 訪問診療に切り替えた結果
- ケアマネージャーを通じて介護保険の手続きを進め、関連する機関とも連携することで、インスリン注射などの血糖管理を含め療養環境が大幅に改善し、数か月後には症状もかなり良くなりました。
- 当院からのコメント
- ご高齢者様のお子様が近隣にお住まいでないために目が行き届かないというお悩みはよくお伺いするお悩みです。
お子様にもご自身の生活事情があるため、頻繁にご実家に戻ることも難しい状況かと思います。
当院にご相談をいただければ訪問診療だけではなく、幅広く関係機関と協力してお力になることが出来ます。今回は比較的早期の段階でご相談いただけたため、大事に至らず本当に良かったと思っています。
CASE 03
がん末期
自宅でゆっくり過ごすことを希望されたガン末期の方
- お申込み当時の状況
- 末期がんと診断されたため、病院ではなくご自宅での療養を選ばれましたが、がんに伴う痛みがひどく、自宅でゆっくりと過ごすことが出来ず、ご家族様も付きっ切りでの看病に迫られている状況でした。
- お困りごと
- 患者さんご本人のがんによる苦しみと、そんな患者さんを常に看病しているご家族様の疲弊が深刻なお悩み事であり、最期を迎えるまでの時間が苦痛でしかない状態を少しでもよくしたいと切望されていました。
- 訪問診療に切り替えた結果
- がん症状に伴う心身の苦痛を和らげる処置(緩和ケア)を行うことで、患者さんの症状も落ち着き、家族で日々穏やかに過ごせる状態となりました。
その後は家族に囲まれてゆっくりと時間を過ごされ、最期は静かに息を引き取られました。 - 当院からのコメント
- 末期がんなど終末期の患者さんは、残された時間をどのように過ごしていただくかが大切になってきます。緩和ケアを受けていただくことで、最期まで苦しみ続けるのではなく、患者さんも、ご家族様もゆっくりとこれまでの想い出に思いを巡らせる時間が作れたのではないでしょうか。
CASE 04
神経難病
神経難病のため寝たきりで常時人工呼吸器を使用し、気管カニューレ交換や胃ろう・尿道カテーテル管理が必要な方
- お申込み当時の状況
- 患者さんは筋萎縮性側索硬化症(ALS)という全身の筋肉が弱くなる病気で、長年意思疎通困難な寝たきり状態でした。呼吸も自力でできないため24時間人工呼吸器を使用されており、定期的に気管カニューレの交換や胃ろう・尿道カテーテルの管理も必要で、病院に連れて行くのも大変な中、難病の更新手続きや気管カニューレの交換が可能な在宅医療のクリニックが介入していない状況でした。
- お困りごと
- 病院につれていくのも大変で待ち時間も長いので、なるべく通院回数を必要最小限に減らしたいとのことでした。また、熱が出たときや様子が変わったときにすぐ病院に行くべきかすこし家で様子をみるべきかがわからなくてお困りの状況でした。
- 訪問診療を導入した結果
- 定期的に人工呼吸器管理や気管カニューレ交換ができ、熱や不調のときの相談もできるので家族の不安や通院のご負担がかなり減りました。糖尿病や高血圧の薬も調整していますので、安心してお過ごしいただいています。
- 当院からのコメント
- 当院の訪問がご家族様の介護負担軽減につながり、患者様も落ち着いて自宅療養を続けられるようになり、とても嬉しく思っています。
当院は大阪大学医学部神経内科教室と連携しており、毎週神経内科の診察枠も用意しています。ALSの他、脳卒中後遺症や筋ジストロフィー、多系統萎縮症など幅広い疾患に対応しておりますのでお困りの方はぜひともお気軽にご相談ください。
CASE 05
小児・先天疾患
先天疾患の新生児で予防接種や気管カニューレ管理が必要な方
- お申込み当時の状況
- 先天疾患の新生児で重症新生児仮死から気管切開され、気管カニューレ留置状態で退院。退院後も日頃の体調管理や予防接種が必要な状態でした。
- お困りごと
- 小児専門のかかりつけの病院が非常に遠いので通院が難しく、新生児は熱も出しやすく、予防接種も毎月のように打たないといけないので困っておられました。抗生剤も出ているが、いつどのような状況で飲ませたら良いのかわからないような状態でした。
- 訪問診療を導入した結果
- 定期的に発育状況や体調の診察があり、予防接種も家で受けられるため、ご家族の通院負担が大幅に減りました。また、熱や不調のときも訪問看護と連携して対応できるので、不調時も自宅で薬の服用で様子を見ることもできるようになり、それでも体調が良くならないときはすぐに病院に連絡して取り繋いでくれるので安心して過ごすことができるようになったとのお声をいただいております。
- 当院からのコメント
- ご家族様の安心や負担軽減につながり、大変嬉しく思っています。
当院では先天疾患をお持ちの新生児から発達障害、重症心身障害児まで幅広く対応しています。胃ろうや気管カニューレの交換・管理、訪問薬局との連携による薬の処方・管理、予防接種まで対応でき、病院通院と並行して受けることで通院間の不調への対応や病院への日頃の様子の情報提供などもできますので気軽にご相談ください。