訪問診療
「高齢者の入院リスクと救急搬送の現状について」
高齢化が進む中、入院ニーズは年々高まっています。
しかし、実は「入院」は高齢者にとって必ずしも快適なものではありません。
【入院がもたらすリスク】
- 入院中の環境変化や安静によって、身体機能や認知機能の低下が起こりやすくなります。
- ある研究では、わずか10日間の入院で7年分の老化に相当する骨格筋の喪失があると報告されています。
これを「入院関連機能障害」と呼び、特に高齢者では回復が難しくなるケースも少なくありません。


【高齢者の救急搬送の現状】
- 救急搬送件数も増加しており、特に75歳以上の高齢者に集中しています。
- しかし、実は55%が軽症であり、多くはプライマリーケア(身近な医療)で対応可能な状態です。

軽症は在宅でちゃんと見ていれば入院を避けられる状態です。入院による筋力低下や廃用症候群を考えるとできるだけ避けたいところです。

さらに多額の医療費と要介護度も1.5~1.7の上昇になり、段々動けない状態に。
【まとめ】
高齢者にとって、入院は快適ではなく、リスクも伴います。入院したがためにそのまま寝たきりになってしまうケースも。
できるだけ在宅でのサポートや早期対応を心がけ、**「必要な医療を、適切なタイミングで」**提供していくことが大切です。
当院でも、在宅医療や軽症時の医療相談に力を入れています。
お気軽にご相談ください!